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ザ・ウォーカー(ネタバレあり)

1月15日(土) 曇り by ヨガビジャ


昨年暮れも押し迫った頃、キヨタカがレンタルしてきた「ザ・ウォーカー」を観ました。

まだ1度観ただけだから見落とした部分もあると思うけど、おもしろい視点から描かれた映画だなと思いました。

核戦争で文明が崩壊した未来、世界で一冊だけ残された本を西に運び続ける男が主人公です。(私的には「北斗の拳」の世界( ・・ ?)って感じでした)


完全なネタバレだけど・・・
この、世界に一冊だけ残された本とは「聖書」のこと。

聖書が何らかの原因となって核戦争が起きた経緯から、戦後、すべての聖書は焚書にされました。
しかし主人公は内なる声に導かれ、唯一残った聖書を西ということ以外場所も目的も分からぬまま30年間運び続けます。

この聖書を、ある男は人々を支配するという野心故に奪おうとします。
『過去、世界の指導者の多くがこの書物の言葉を巧みに利用し、人心をコントロールしたように』
登場人物に聖書をこんなふうに語らせるのも、私にはちょっと新鮮でした。

それは例えば原子力に平和利用と戦争との可能性がはらんでいる様に、聖書も手にする者の理解や目的によってなににでも姿を変える、そんな、おそらくすべてのものに内在する「両極性」が垣間見えたりします。


映画は冒頭から暴力的なシーンで始まりますが、この主人公は決して乱暴な人物ではなく、どちらかというと敬虔で誠実な雰囲気が漂っていました。
それは彼が内なる導きに従い、毎日聖書を読み続けていることに由来していることが伏線になっていたのかもしれません。

しかし、その彼が物語の終盤であることに気づきこう語ります。

「自分はこの本を守ることに必死になって、そこにある教えを理解していなかった…」と。

その教えとは、「人のために尽くしなさい」ということ。

それは主人公が旅の途中、盗賊に襲われるふたり連れの旅人を見殺しにするシーンとして描かれています。
その時主人公は、「自分には使命があるから道を逸れてはいけない…」と必死に自分自身に言い聞かせ、目の前で起きていることから目を背けました。
しかしその主人公も、期せずして後に旅の同伴者となる一人の女性の危機を救ったことがきっかけになったのか、これまで毎日読んでいたにも関わらず見落としていた言葉とその真意をやっと悟ります。


こんな風に自分が手にしているものの真の価値を理解しないまま持ち運んでいることって、私たちの人生にもよくある気がします。

毎日読んでいる(使っている)から自分をそれを知っていると思っているけど、本当にはそれを「理解していない」し、「使ってもいない」し、「生きてもいない」。
あるいは、理解には様々な層(レイヤー)があるとも言えるのかもしれない。
それは生きられない限り単なる「物」であり、「それ」と自分はひとつにはなってはいない。

きっとそれは何らかの体験を通して、またはあるタイミングが訪れることによって初めて、自分の血となり肉となっていくのでしょう、この主人公のように。そう感じたのがひとつ。


そしてもうひとつは、、、
私にとってのキリスト教の概念での神は人の上位に位置する存在であり、そこには普遍的に相交わらない隔たりを感じます。
でも主人公の口から語られた「人のために尽くしなさい」という言葉は、「人は神なのだ。その神に尽くしなさい」と私には聞こえました。

それはきっと、マザー・テレサの「貧しい人々の中で最も貧しい人々は、人間の苦しみを負ったキリストにほかなりません」の言葉や、神道の「人は神の分御霊」という考えが自分にとって馴染み深いことからきているのかもしれません。

まだ1度観ただけなので断片的な感想ですが、様々なインスピレーションを得た映画でした。

最後に主人公が亡くなって、聖書のエッセンスは一人の女性へと受け継がれ、外の(安全ではない)世界へと一歩を踏み出して行ったところに、自分も精神的探求の道を歩む人間の一人として感銘を受けました。
実際このように「真実のエッセンス」は人から人へと伝搬して世界に広がっていくのでしょう。

そこには聖なる本も、マスターも必要ない。
最も直接的で誤解のない愛にもとづく伝達によって。


PS.ところでこうして映画の感想を書いていると、自分の書いていることから自
  分自身が見えてきておもしろいですね。

この映画はキヨタカと家で観たのだけど、冒頭から暗がりのシーンで始まったし、その後もしばらく荒廃した世界を象徴するかのような暗い世界の描写が続きました。

キヨタカはこの画面の不明瞭さが気にくわず、画面の明るくしようと、


懸命にリモコン操作を繰り返します。゚\( ̄^ ̄メ)


だから〜〜、それじゃ明るくならないって・・・( ̄- ̄; )


たしかマトリックスの時もそうでした。

キヨタカはすべてをはっきりと、明確に、たった今理解したいんです。

感想を書くまでもなく、キヨタカのひととなりはすぐ分かる。( ̄⊥ ̄)

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