« 元気の秘訣 | トップページ | 25年目の弦楽四重奏(2/2) 〜人生にリハーサルはない »

25年目の弦楽四重奏(1/2)

2015年5月27日(水) by キヨタカ

映画「25年目の弦楽四重奏」を鑑賞。

Maintop_bg

ベートーベンの創造活動の頂点を極めた作品と言われる、『弦楽四重奏曲 作品131』をモチーフにしている。
 
子供のころベートーベンが好きだったと、何度か日誌に書いた。
 
但しそれは交響曲とか協奏曲とかのド派手な曲や、ロマンチックで情熱的なピアノ曲などに限定されていた。
 
弦楽四重奏曲なんか退屈で、とても最後まで聞いていられなかった。
 
「定年退職後の音楽愛好家が、暇を持て余して、深夜ブランデー片手に紆余曲折の人生を振り返り感慨に耽るにぴったりの曲」
 
というのが、正直なところ。
 
もっと正直に言うと・・・
 
「ベートーベンの弦楽四重奏曲は、敷居が高すぎる(;ω;)」
 
 
映画の冒頭では、いきなり”難解”な詩が朗読される。
 
この曲を最も愛し、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲を謳ったT・S・エリオットの詩だと言う。
 
現在の ”時” も  過去の ”時” も
 
おそらくー
 
未来の”時”の中にある
 
 
そして 未来の”時”は 過去の中にある
 
あらゆる ”時” があるなら
 
いかなる”時”も償えない
 
 
すなわち 終わりが
 
始めに先行しー
 
始めの前に 終わりがあり
 
終わりの後に 始めがある
 
 
すべてはー
 
今存在する
 
道元禅師の時間論(有時)のように、分かったようで分からない( ̄Д ̄;;
 
 
”敷居の高過ぎる”曲に、”難解”な詩の朗読。
 
最後まで観れるのか心配になったが、そこはこの映画の素晴らしさ。
 
非常に面白くて、誰でもはらはらドキドキしながら最後まで楽しめるからご安心を。
 
 
この映画のモチーフを、登場人物の一人は次のように語っている・・・
 
定型は4楽章だが、この曲は7楽章から成り立つ。
 
全楽章 途切れなく 演奏される
 
休んでチューニングすることなくー
 
全楽章 アタッカ(切れ目なし)で 演奏しないとならない
 
人生のあり方そのものを表現しようとしたか・・・
 

我々も 長いこと
 
休みなく演奏を続けるとー
 
調弦が狂ってくる。
 
それぞれ違う形でー
 
最悪だ。
 
演奏を止めるべきか
 
それとも 調弦が狂ったまま最後までー
 
互いに もがき続けるか?
 
 
結成25周年を迎えた弦楽四重奏団のチェリストが難病を患い引退宣言したことで、残された楽団員の関係に次々と不協和音が生じていく。
 
不倫・嫉妬・恋愛・家庭不和・老い等々、映画が進行する中で、弦楽四重奏団の中に潜在していた問題が次々と明らかとなる。
 
そして、不協和音が頂点に達したところで、演奏会のシーンとなる。
 
解決策が明確に提示されていないのだから、演奏会は大失敗に終わるに違いない。
 
いつ演奏が破滅するか、ハラハラ・・・
 
ところが、魂を揺さぶるこの曲の圧倒的な力で、不協和音をそっくり包み込みながら、新たな次元へと飛翔する様子が無言の内に示される。
 
”難解”とばかり思い込んでいたベートーベンの弦楽四重奏曲の力に圧倒されてしまった。
 
これからは、”難解”ではなく”何回”も聴くお気に入りの曲となるだろう。 
 
 

« 元気の秘訣 | トップページ | 25年目の弦楽四重奏(2/2) 〜人生にリハーサルはない »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

拝啓、、、。

       一歌

          ”それぞれの

                  不協和音の

                         人生が

                              一つの調べを

                                       奏でられるか”


 P・s、、、C・ウォーケン、P・S・ホフマン、好きな役者です!残念ながら去年ホフマン
       が他界。薬物の過剰摂取と言われている、、、(享年46歳)

       私と同世代のホフマン、、、役者の精神的危機感は少なからず私にも身に
       覚えがある、、、。

       一人の人間に、多数の人格、人生。病的に言えば、多重人格者、、、。

       素晴らしい演技をする人ほど危ない領域に入り、実人生を破綻させてしま
       う事も耳にする!

       しかしながら、一つの人生の不協和音が素晴らしい演技、実人生に近い

         アートを生み出して逝った、、、、、、、、、、、、ご冥福を!

                                    Yょㇼ

                                                  敬白

Yさん

 そうですか、ホフマンとは去年亡くなったあの俳優でしたか!

確か、「ザ・マスター」でマスターを演じている人ですね。

まだ観ていないので、今度はマスターを見よう。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 元気の秘訣 | トップページ | 25年目の弦楽四重奏(2/2) 〜人生にリハーサルはない »

メインホームページ

リンク

無料ブログはココログ